支笏湖廃ホテル   

投稿者:ぶらぶ さん

私が大学4年の時のある夜(すでに10年前)、

教室の連中(10人はいたと思います)と、支笏湖畔に肝試しをしに行きました。

そこには廃ホテルがあり、名称などは正しく記憶していないのですが、

地元では有名なスポットです。

事実、私たちが現場に着くと、先発組がいて、帰るところでした。

私たちは男女混合でしたが、先発組は男だけで来ていました。

「どうでした?」

と声をかけると、

「いや、やばいよ、ここ。」

とかなり青ざめていて、

親切にも、「ここが危ない」などと教えてくれました。

が、怖い物好きの私としては、「むしろそこに行こう」と思いました。

私自身の事で申し訳ないですが、私には本当に霊感がなく、霊など見たことも、

感じたこともないのです(2〜3の疑わしいものはある)。

そして、そのことが、私の「知りたい」好奇心に拍車をかけるのだと思います。

この廃ホテルのスポットも、実は、クラスの連中による何回目かの肝試しで、

私があまりに怖がらないから、

「○○ちゃん(私の名前)に絶対悲鳴をあげさせる」

というのが目的になっていたくらいです。

 

ホテルに入りました。

懐中電灯は3つくらいで、自然に何人かのグループに分かれていました。

入るとロビーになっていて、二階に上がる階段が見えます。

私を怖がらせるということで(笑)、ここは私(女)が先頭に立ちました。

男子が二人、私の数歩あとに続いて上がってきます。

その他大勢は、団子のようにずっと後を、私のほうをうかがいながら上がってきました。

 

階段は途中踊り場があって、逆方向に折り返しています。

で、あと3段くらいで2階に、というところまできました。

懐中電灯で照らしてみると、左右に廊下がのびていて、部屋らしいドアが並んでいます。

見える範囲のドアはすべて閉じていました。

さあ、行くか、と思ったその時です。

「ドガッ!」

階段から見て左側2つ目のドアの下部から物凄い音がしたんです。

まさに「ドガッ」という感じで、部屋の中から、蹴り上げたような音でした。

ちょうど音がした位置も、人が蹴ったような位置でした。

あまりに人為的な感じでしたので、私は中に人がいる、と思ったのです。

別の先発組がいて、ドアを開けるのに蹴ったのだと。

しかし、しばらく待ってもドアは開きません。

で、背後の二人を振り返りました。

今にして思えば、二人に音は聞こえていなかったようです。

急に振り返った私を『怖いのか?(笑)』みたいな顔で見ていました。

その笑ったような顔を見て、今度は、いたずらをした顔だと思い込みました。

私を怖がらせるために、二人がドアに、瓦礫かなにかを投げつけたのだ、と思い込んだのです。

投げつける瓦礫なら、崩壊したロビーを埋め尽くしていましたから。

「石を投げたね?」

瞬間二人は「?」という顔をしました。

「いや?」

もう一度しつこく聞きます。

「投げたでしょ?ドアに?」

「・・・・投げてない・・」

その瞬間、私の表情が変わったのでしょう。

二人の足が、すばやく反転するのを見ました。

ほぼ同時に、私も悲鳴(雄叫び?)をあげて階段を駆け下りたのです・・・

そのあとはパニックでした。

みんな一気に外まで逃げ出していたのです。

 

霊感のない私の、純粋に感覚だけでモノを申せば、あの音は

「拒否」「怒り」そして多少の「うさばらし」的な感じがしました。

そして、私は2度も間違った(一度目は中に人がいる。二度目は投石のいたずら)のですが、

それほど、確かな音でした。